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震災発、夕凪

2010
夕凪は震災きっかけで出来たバンドと云うても過言では無い。
前のバンドを辞め、どう音楽を構築していくか、
目的も無くスタジオにだらりと入る日々。
元々は自分が好きで集めたメンバーであった。
しかも中心が自分にあるだけで他の面識はない。
特別な示唆もなく音を作るのは難しい。
その時の自分は曲を作ることも、音を出すことも出来なかった。
何か音を出せば形になるであろうという安易な考えは叩きのめされ、
音楽性のない自分が浮き彫りになる。
やりたい音を提言出来ぬ突破口にスタジオに入る、という日々であった。

その日々の最中に阪神淡路大震災が勃発。
大阪は軽い、といえども、
当時住んでいた部屋はマンションの10階であった為、
初めて対面する死の恐怖であった。
動悸で目が覚め、
動悸の治まぬまま暫く経つと地鳴りの音が小さく聴こえた。
それは次第に大きくなる。初めて聴いた音なのに人間は動物。
恐いものが来ると瞬間に察知した。
頂点まで大きくなった音から、凄い衝撃で揺れだした。
経験した事のない揺れに軋むマンションの音。
同居人がコタツの下に入れ、と叫んだが、
このマンションが潰れたら、ひとたまりもない。
天災の下になんて人間は無力なのだろうか。
大阪は被害が少ないとはいえ相当の恐怖を味わった。

阪神高速が崩れたのを見た時や、東灘区の友達を探して歩いた日々。
全ての建物は倒壊し、崩れた木を看板にして『何処の避難所にいてます』と
全壊した家に記してあったのを思い出す。坂道の多い神戸に斜めの家屋。
歩きながら何度も貧血を起した。
その頃は携帯が普及していない。安否状況は把握できない。
鍵盤のケロ子が被害の酷い川西市に住んでいた。
ライフラインが絶たれたので連絡が着く迄には時間を要した。
大切なひとたちが居なくなる恐怖。
『音楽など出来る世の中ではなくなるのではないか』という恐怖。
普通の何気ない生活や、思い悩む全ての日々。
そんなものを一瞬で蹴散らかす天災に今迄の怠慢さを後悔した。
やりたい事を明確に探して形にする。私は唄を唄いたい。
唄うことができなければ生きている意味はないのだ。
そこから夕凪は始まった。今でもその時の思いは忘れることができない。
時代の浮き沈みもあり、都度自分と対面し、
音楽と関わることを捨てずにこれた16年間。
ここに来て全ての日常を覆す震災が新たに起きようとは思わなかった。

海外で起ることは戦争も含め対岸の火事でしかないのだ。
今回は16年前とも違う。情報は錯綜するが規模が違う。
原発の問題も未来のない話である。
チェルノブイリの時に読みあさった広瀬隆の原発警告が今や現実だ。
今現在も情報の入らない土地では惨いことが起っている。
文明も無力で経験も勉強にならない。
新たな恐怖は全てのひとが感じることだろう。

夕凪のメンバー3人は現在東京に在住。ギターの山崎保は青森出身である。
ハンバートハンバートが当日に仙台公演であった。
PAは夕凪の録音を担当する椛島氏である。
大体のバンド安否はツイッターで確認することが出来たが
彼らは世情を嫌う輩である。
恐過ぎて彼らが仙台に居ることすら口に出せなかった。
3日経って良成が無事を知らせてくれた時は涙が出た。
私の16年間は大切な人々を増やし続けてる。

メンバーや友達の安否も大体は確認できたが、
特に東京方面は山崎保のように地方出身者も多く、
彼らの両親や親類の安否までは把握できない。
彼らの友達も勿論の事、日本全体で起る不安。

全ての現実は日本全土に降り掛かる問題なのだ。
個人の恐さなど問題にならない。
電力の45%が原発に頼る現実に、癒着した政治問題も絡む日本。
計画停電も原発の偉大さを思い知らす為の策略だとすれば?
影響のない大阪のような土地でも、被災地の影響は出るのは必須である。
食物から汚染から、影響の無い土地では全てが今後に現れるのだ。
こんな時代に子供達はどう生きればよいのだろう。

私はどう生きればよいのだろう。
立ち返り個々が考えている。何が我々に出来るのかと。
愛したり憎んだり金を追ったり夢に焦がれたりする。
全ての日常を失った人々を見た時に何が出来るのだろう。

地球の軸がずれ、早くなった日々。
しかし私の目の前の風景は変わりない。
現実とのバランスを崩さぬように生きるのは、情報を選ぶことかもしれない。
正しい要請がある以外我々が現地に行ってなにか出来る訳ではないのだから。
震災後に神戸の避難所で『なにか出来ることがありますか』と聞いたら
『帰って下さい』と云われたのを思い出す。
素人が混乱をきたすのは当然の道理。
金や物資を送る以外、結局我々は何も出来ないのである。

音楽を武器に義援金を募る。音楽をする人間の必要性を考える。
だが音楽公人でないと出来ぬこともある。
チャリティーライブという形もあるが、この規模の災害は今迄の類を見ない。
日本全体が募っているのだ。
金を持ってる音楽公人はやればいい。
大概は貧乏人で客を集めることも出来ない。
音楽をするものにも生活が有る。今後の持続を考えると違うような気もする。
今考えねばならんのは今後の災害復興である。
一時期の正義感では太刀打ちできない。
ならば惑わされずに今与えられた生活を正す。

被害のない土地は復興の為に栄えなければならない。与える為に。

貧乏人が、ひいこら云うてチャリティーするなら
道中の電車賃も募金すべきだ。

残念ながら私は影響力のある音楽公人ではない。
唄いたい欲求で唄うしかできない。
それが癒しになるなら何処へでも行く。
音楽は癒しのものだ。私の幸せである。
そして愛しいひとが増える。

失う恐怖。大切なものを天災や人災で奪われぬよう踏ん張る精神力。
与える為に日常をしっかり生きなければいかん。

阪神淡路大震災は私の日常に支障をきたしてはいない。
しかし私はそれ以来、電気を消して眠ることが出来ない。

今後、全ての人たちの傷になるだろう天災を憎むしかないのだ。
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プロフィール

seponyuunagi

Author:seponyuunagi
夕凪というバンドにて
曲を作ったり唄をうたったり、
踊ったり叩いたり、
ぶーたれたり
きゃっきゃ担当の御年頃。
御機嫌さんは
旨い御飯と酒がある処。
夕凪web>>

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